2011-04-17

4月17日 ベルヒテスガーデン 岩塩鉱見学ツアー

いきなり壮大な話ですが,約2億5千万年前のベルヒテスガーデンやザルツブルグなど,南西ドイツからオーストリア一帯は海でした.その海が干上がり,海の塩が沈殿して地層をつくり,岩塩となりました.このため,この一帯では塩に関連した地名が多く,また,岩塩の産地としても有名です.

ザルツブルグはその典型で,ドイツ語でザルツ(Salz)は塩,ブルグは城という意味なので,ザルツブルグは「塩の城」となります.同じくオーストリアの都市のハラインも,元々は塩という意味だったようです(参考リンク:ザルツブルグ旅行ガイド

ベルヒテテスガーデン(Berchtesgaden)では,見学可能な岩塩鉱があります.昔から岩塩鉱の見学をしてみたいと思っていました.それで,岩塩鉱の見学ツアーがあるザルツブルグやハラインに行こうかと思っていましたが,4歳以下のお子様は入場できないという情報があったので,家族では岩塩鉱見学に行けないなと思っていました.
ところが,調べているうちにベルヒテスガーデンの岩塩鉱ツアーには年齢制限がないことが判明!しかも,現在も採掘中の現役ばりばりの岩塩鉱!!これは行かねばなりません.ダイチは恐がりなので,暗闇にはいると泣いてしまうかもしれないという不安がありましたが,それは我慢してもらうしか
ベルヒテスガーデンの岩塩鉱の案内看板.
あと100mほどで入り口がある.
ありません.

ということで,個人的には今回のベルヒテスガーデン旅行のメインイベントとなりました.

ベルヒテスガーデンの岩塩鉱は街の外れにあるので,駅からだとやや遠いです(下記地図参照).

駐車場に車を止めて歩いて行くと案内看板が(右写真).なんかソリみたいなのに乗っていると思ったら,どうやらすべり台を模したものらしい.面白い看板だったのでダイチも乗っけてみた.

入り口で入場料(一人14.9ユーロ)を支払い,ツアーの開始時間が書かれたチケットを渡される.この開始時間までに作業着!に着替えたり,トイレに行っておかなくてはならない.何しろツアーは1時間半ぐらいかかるのだから.

作業着は無料で貸してもらえる.ダイチの作業着もあるのか心配していたが,心配ご無用.ちゃんと子供サイズもありました.
ダイチの作業着姿.
なんでそんなにはにかんでんだ?(笑)
トイレに行ったりとあたふたして,集合時間ぎりぎりに.ぎりぎり間に合ったが,どうやら集合時間に遅れてもすぐに次の回に行けるらしい.

まずはトロッコ列車にまたがり,さあ出発!!ダイチの気分を高めようとトロッコ列車に乗ってから「汽車ぽっぽ」を歌い,二人でときおりぽっぽーと叫んでいました.その甲斐あってか,ダイチは暗くなっても泣かず終始楽しんでいました.

トロッコは思ったよりも長い時間乗りました.いったいどこに連れて行かれるのか不安でしたが,無事にたどり着いた模様.トロッコを降りてから,しばらく徒歩で坑道を歩きつつ,ときおり,採掘についての説明を受けました.
ガイドはドイツ語だったのですが,英語で聞けるレシーバーを受付で渡されていたので,それを観察ポイントごとに聞いていました.

私は,岩塩は,ツルハシやドリルなどを使って直接採掘すると思っていたのですが,ここでは水を津使って塩を採取しているとのことでした.ドリルで垂直に掘った穴に水を入れます.その水が岩塩を多く含んだ地層にしみこんでいき,水の中に塩を溶かしていきます.塩で飽和した水を地上にくみ上げ,水を蒸発させて中の塩を取り出すのです.
確かに,この方法だと,地上まで岩塩を直接輸送するより楽で(水はポンプでくみ上げれば良いので),しかも,地層の隅々まで水が染みこんでいくので効率よく塩を採集できる気がします.

というような考えを巡らしているうちに,ちょっとした広場に出ました.なにやらかなり落差のある崖があります.そして,ながーいすべり台が!
比高約40mのすべり台です.しかも薄暗い!!
壁や天井が迫っているのですべっている途中でぶつかってしまいそうです.大人でもちょっと怖いなと思う場所なので,ダイチは大丈夫かと心配でした.
現に,ダイチよりちょっと大きい子が泣いていました.

ダイチはというと,「元気もりもりー」と叫んでいました.全く大丈夫な様子.

ダイチを先頭に,私,妻と3人連結体制ですべり台を滑走!うひょー!と声を上げながらかなりのスピードで駆け下ります.トロッコ列車に引き続き,スリル満点です.

すべり台のあとは再び坑道見学です.しばらくして電子化された空間が現れました.まるでiPadみたいな動きをするタッチパネル式の説明版がいくつも洞窟のような場所で並んでいました.日本語表示もあってびっくり.
塩と砂糖の結晶の違いなど,いろんなことを説明しています.ただ,時間がなくて全部の説明をみることができませんでした.ここはツアーの前か後に自由時間で見学させてくれればいいのに.

突如出現した地底湖.
岩塩を採取するための水がたまったものか?
写真右の筏でこの地底湖を渡った.
それから再び坑道をあるくと,また広い空間にでました.しかし,何か趣が異なります.
地底湖です.塩を採集するための水がたまった場所なのでしょうか,結構広い(直径50m以上はありそう)な地底湖です.しかも,その地底湖を筏でわたります.

地底湖の表面が天井を鏡のように映し出し,なんとも幻想的な雰囲気を作り出しています.

本当は写真撮影禁止のようなのですが,妻にこっそり撮影してもらいました(右写真).すごいでしょう.

筏から降りて再び歩いているとまたまたすべり台が!!まさかすべり台が2回も登場するとは思いませんでした.
その後,斜めに上昇するエレベーターに満員電車さながらに押し込まれて,坑道の上の方に行き,最後にもう一度トロッコ列車に乗ってツアーは終了.

最後にガイドから塩をお土産にもらいました.なんともスリル満点の岩塩ツアー.大満足でした.
ダイチも何度もすべり台とトロッコ列車の話を思い出しながらして,満足だった様子.大人も子供も満足でき,知識も授けてくれるこのツアー,ベルヒテスガーデンの景色とともに超おすすめです.
ベルヒテスガーデンの岩塩鉱の公式ホームページ:http://www.salzzeitreise.de/(英語あり)


より大きな地図で Berchtesgaden を表示

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