2011-06-11

6月10日 予防接種をする

ドイツでは、初夏くらいからダニによる病気の心配が出てくる。
そのダニ、Zecke(ツェッケ)とドイツ語では言われていて、よく病院などに生息地図が貼られている。危険なところは赤で塗られていて、ミュンヘンはもう少し端に行くと赤、という際どい所にある。
ぱっと見だけど、オーストリア~ポーランド~ロシア辺りに赤が広がっている。
虫の境界線なんて当てにならないし、旅行に行くかもしれない。
やっぱりこれからの季節 屋外にいることが多くなると思うので、ダイチの予防接種をしに行くことにした。
これは子どもだけの病気ではないので、よくフィールドに行くオットもした方がいい、ダイチと一緒にいるから私も、、、と一応3人でするつもりで出かけた。




オットとダイチが自転車。私は走る

2日前に小児科に電話を掛け予約をした。ドイツは予約の国(予防接種は当たり前だけど)、病気になったときでもまず電話で予約を取らなくてはいけない。駆け込み派の私にはもどかしくて仕方がない。
病院に着いたら、受付で名前を伝え 指示された部屋で待つ。その部屋にもツェッケのあの地図が貼られていた。
その部屋、入ったのは2度目だけど 何ともさっぱりしている。
丸い机と椅子、診察ソファー、戸棚。 医療器具がほとんど出ていないから、病院という気がしない。
他の病院にもお世話になったけど、そこも木の机と椅子、後はクローゼットと本棚しか置いていなかった。どこかの客間に通されたような、そんな錯覚をした。しかもその時はノドを見るのに隣の部屋からガラガラと電気を持ってきたんだった。オットと絶句し、顔を見合わせた記憶がある。
これから来る先生を待つ。ちょっと緊張している。
そんな話は置いといて、ダイチの服を脱いで待っていると、注射器を持った先生がやってきた。
私達も受けようかと思っていると話すと、保険のことを心配された。
今入っている保険は多分予防接種はカバーできないので、自費で受ける予定だった。
副作用は無いということと、今日は何をしてもいいということを説明され、私達の2本分を用意してくる間に 用紙に個人情報を記入するよう言われた。
書いたのは名前・住所・電話番号・生年月日。たったそれだけだった。
ダイチも含め、体温なんて測らないし 聴診も問診もない。予防接種に来るならそれ相応の体調を自分で管理して、自己責任。
それでいいと思った。自分の責任で、他人任せ・他人のせいにしない。
棚にはあまり物がない
オット、ダイチ、私の順になった。 利き腕を聞かれて、反対側の上腕に注射する。
小児は0.25ml、成人は0.5ml。
オットは余裕の笑顔で終了。先生はすかさずラムネが沢山入った瓶を差し出し、はいどうぞと言う。
注射や辛い事が終わると、ドイツでは先生がご褒美をくれる(多分子どもにだけ)。それがラムネだったり飴だったりグミだったり。 頑張ったご褒美、またはもらっている子を見てか過去を覚えてて、これが頑張る糧になったりする。日本には無いおもしろいシステム(?)
ダイチは針を刺すときから抜くときまでずっと泣いたけど、すぐにこのご褒美の瓶を見せると『どれにしようかね、ん~黄色かなっ』 とご機嫌さんになった。このシステムはかなり効果がある。
もうワクワク顔でラムネ選びに入っている。

実際に打ってみた感想は、ほとんど痛くない。
薬液が注入されている間も、その感覚もないし痛くもない。
刺すときも痛くなかったのは、痛点を逸れたか あまりに細い針だったか たまたまか。
でも、30分後くらいから腕を動かすと、重だるく ジーンと響くようになった。半日経ってもそう。
オットに聞いても そんなことは無く、あの一瞬で痛みは終わったようで、この痛みは気になるところ。
注射終了後。結構散乱している
病院にはこんなガチャガチャも売られている 

1回目を接種してから4週間後に2回目を受けに行く予定になった。
抗体が付くまで時間がかかるので、するんだったら もうちょっと早めに受ければ良かった・・・。
注射が終わったら、先生が部屋から出て 私達も帰る準備をして 帰る。
病院に着いてから20分ほどで終了した。

支払いは、後から自宅に郵送で請求書が送られてくるので、銀行に振り込む。
この病院に初めてかかったときは、今現金で支払うか 後で請求書を郵送するか、どちらがいいか聞かれた。
いくらになるか、請求書が送られてくるまで分からないので不安な時もあるけど、すぐに帰れるので楽だと思う。

そのツェッケ、刺されるとFSME(そのまま読み。正式には Frühsommer-Meningoenzephalitis 初夏ダニ髄膜炎・脳炎?) やBorreliose(ボレリオーゼ) という病気にかかる可能性があるとのこと。
そのうちFMSEには予防接種があるけど、Borrelioseには ない。
様々な経過をたどって脳炎や髄膜炎、神経障害などの症状や後遺症を引き起こし 死亡の可能性もある、厄介なウィルスの媒介者ツェッケ。
全部のツェッケがウィルスを持っているのではなく、ウィルスを持っているツェッケが悪さをする。

何だか、日本脳炎の蚊(コガタアカイエカ) と似ているねとオットと話した。
腕の痛みは、治るかな。ダイチも、うまく言えないだけで似たような状態だったらイヤだなぁ。


注射が終わってから、家に砂場セットを取りに行きそのまま公園に行った。
誰もいない公園、滑り台とブランコを繰り返した。
ダイチは、危なくてもうすぐで落ちそう!という遊びが好きで、『もう1回!』が早い。
子どもはそういうものかな、危険が楽しいみたい。
滑り台。結構 急なはしご・・・
ダイチは最近自分で食べたがらない。今日も昼食はラーメンだったのだけど、『食べさせてほしいー食べられなくなっちゃったよー(泣)』 と言い、不機嫌な私の顔を見てダイチは泣いてしまった。
出来てたことが出来なくなることが最近多い。あとはトイレと手洗い。
甘えたいときもあるのかな。

夕方スーパーに買い物に行ったら、4時くらいだったけど買い物客は7割方 男性だった。
今日は金曜日。
金曜日は半ドンの人が多いとオット情報。こうやって家族の時間を大切にしているんだなぁと男性陣を見て思った。

オットからは、いつも帰るコールがある時間に 「今いい天気になってきたから 写真を撮ってから帰るね」と電話があった。
いつも家のことをして仕事の時間が減っているのは どうにかしなきゃと思っている。弾んだ声に、頑張ってね~!と明るく返した・・・つもり。

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